昨日は初めての体験をひとつしてきました。
アムステルダム音楽院のフォルテピアノ科の年次試験の審査員を急遽
つとめてまいりました。
前日に「審査員がひとり足りないので来てほしい」って、いい加減じゃ
ございません?と思いつつも、審査される側にしか今までなったことがない身、
光栄であります、とばかり行ってまいりました!
詳細はもちろん書けないのですが、学生さんたちのフレッシュで一球入魂な
演奏を聞くのはほんとうに楽しかったし、感動しました!
ハーグとまったく違う試験の雰囲気や校風もあらためて感じ、おもしろかったです。
家から近いこともあり、ハーグの音楽院には卒業してからも年に何回か
は行くチャンスがあるのですが、アムスの学校には実はほとんど3年ぶりでした。
そういえば私の日本の母校桐朋学園では、廊下を歩けば弦楽器や管楽器の
学生が1メートルおき間隔くらいで さらっていたものです。
練習室が取れなくて練習場所がないからなんですが、今考えるとスゴイ。
自分の音が聞こえないどころか周りのいろんな楽器の音が入り混じって
そこを通り過ぎるだけでもエネルギーが要りました・・・
オランダではまず考えられない光景です。
なので、ハーグで練習室を増やせーという運動が学内で起こったとき、私は
いまいち盛り上がれなかったです。あのころに比べれば今は天国、という思いが
強かったんです。自分の楽器が来たのはフォルテピアノ科を卒業して1年が
過ぎたころでしたが、それまではジルバーマンのコピーのクラヴィコードで
もっぱら練習していました。
ブルージュのコンクールの前は、特にこのクラヴィコードで屋根裏部屋の
アパートで練習しました!暑かったし、サギが飛んできて窓をバンバン
(とんとんとかコツコツじゃないんです)
つついたり、屋根の上でどたばた大会議を始めたり、暑いから窓を開けていたら
ハトや猫が入ってきたり。鳥猫怒
シェアメイトの子が帰ってきて隣の部屋でステレオをつけられると練習終了
なので、必死でした!(←ステレオの音で自分の音が聞こえなくなってしまうので)
と、久しぶりにおばちゃんぶって昔を懐かしんでみました。ハーグ、今日は
曇っています。この時期、まるで日本のように湿気が多いです。ネットで
買った巨大な除湿機が大活躍しています。