つづきです。

着いたときは、小雨が降っていました。
オランダらしい、グレイの重い空。
歴史を感じさせる重厚な石造りの、りっぱなお城です。

お城の床は大理石だったり、そうでなくとも
すり減って角がなくなっているような古い石だったりするので、
ツルっと行くのが最大の心配事です。
そして階段も。

メインのドアに行くまでに、シンデレラの絵本に出てくるような
両脇から上るタイプの美しい階段があったりすると、心拍数も
跳ね上がるというものでして。

もちろん事前に、何段の階段があるか、ツヨイおじさま(おにいさま
でも、もちろん)は来てくれるか、雨が降った場合は滑り止めの
マットをひいてくれるか等々、質問攻めにしちゃいます。

さて、このお城は金属製のネットみたいな滑り止めのマットが、
お濠の上に掛けられた木の橋の上にざざ-んと敷いてありました。
すばらしい!!

小雨も車から楽器を出す時点には止んで、ツヨイおじさまも
5人も(!)いらしていて、12段の急な階段も難なく
ふたりでクリア。
オランダ人ってほんとに力が強い・・・。

やったー!
と喜んだのはいいけれど。

会場・・・寒い。
外より寒いんじゃないか?と思うほど、寒いのです。
オランダ人の皆さんも震えています。
お城の管理のおにいさんが登場し、
”いや~~暖房が壊れてていてね~~!”
え・・・
”でも、暖炉があるから大丈夫だよ”
って、こんなに広いスペースをあっためるのは無理だよ…

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暖炉には薪がよく燃えていますが、楽器の前に座ると
暖炉からのあたたかみは全然伝わってこなくて
またたくまに指は冷えてきます。

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四方の壁にはぐるりと、豪華なタペストリー!

またつづきます