平井千絵 フォルテピアノだより

フォルテピアノの音色に魅せられ、オランダ留学→演奏活動開始、住むこと10年以上。2012年春に帰国しました。フォルテピアノ(現代ピアノのご先祖さま)奏者、指導者として活動しています。所属事務所ムジカキアラ http://www.musicachiara.com 東海大学芸術学科非常勤講師  東海大学生涯学習講座「大人のためのピアノ教室」https://ext.tokai.ac.jp/staticpages/index.php/koza-detail?id=2018aSAT02

アート

エッシャー

ハーグには、エッシャー ミュージアムがあります。
宮殿だった立派な建物が、博物館になっています。
ついこの間、久しぶりに行ってきました。最上階には
オーディオビジュアルコーナーもあって、おとなもこどもも
楽しめる、素晴らしいミュージアムです。

だまし絵で有名なエッシャーな名前を知ったのは、
中学生のとき、親友からエッシャーのカレンダーを
もらったのがきっかけでした。
ピーターラビットやルノワールが好き(って、このふたつの
間に関係性、ないですかねぇ)だった自分にとっては、
モノクロでシャープなエッシャーの絵たちはちょっと不気味で、
夢に出てきそうな感じがして、気取って自分の部屋に
かけていたものの、寝るときはひっくり返したりしていました。
が、すごいインパクトを受けたのは確かです。
親友のアンテナの鋭さ、自分にはないオトナな感性、
すごいなぁと思っていました。
オランダに来るまでお恥ずかしながらエッシャーが
オランダ人とも知らず、また、こんなに生き生きとし、
ユーモアがある作家とは知りませんでした。
前回来たときには感じなかった、”重量感”を強く感じて
帰ってきました。
金属の塊が持っている重さと冷たさとか、
重いものが空間に浮遊している、という不自然な自然さとか。

紅葉と落葉がいっしょくたにやって来ていて、枝に残っている葉っぱは
健やかに緑色なのに、街路に舞っているのは辛子色。
オランダらしい風景だなぁと、ハンドルをしっかり握って強風に対抗しながら
思いました。
明日からパリ。2日間リハーサルのあと、いったんオランダに帰って日本行きです。

キューブハウス、 B van B 博物館

ボーヌの続編がまだ終わっていませんが・・・。

先日キューブハウスに行ってきました。
こんな感じのところです。
cece912b.jpg

376384f1.jpg

42bb504c.jpg

ec5dfc8f.jpg

中はちょっと狭苦しくて、これは住んで楽しむよりも、
外から見ておもしろがったほうがいいなと思いました。
建築の国オランダ。
いろいろおもしろい建物を、探検ごころを持って体験しに
行こうと思います。
6月に故園田高弘邸で弾いて以来、ますます
建物と音の関係に興味が出てきました。
私の楽器は、とくに置かれる環境によって、同じ楽器なのかというほど
音が変わります。
それは、楽器としては当たり前のことですが、
空間もいっしょに楽器の一部としてデザインするような感覚が
楽しいなと思うように、ますます、なってきました。
オランダの古城で弾く時、フランスのチャペルで弾く時、
日本のお寺で弾く時、それぞれ自分の放った音の聴き方が
変わるので、弾き方も自然に変わります。テンポも、音の長さも、
フレーズの処理の仕方も。ここではこう弾くもの、というマニュアルは
ありませんが、いつでも探求探求で、よりよい方法を探りたいです。


せっかくロッテルダムに来たので、Boijmans Van Beuningen
博物館にも行ってきました。ここがとってもとっても
素晴らしかった!今まで行ったことありませんでした、と
白状するのが、本気で恥ずかしいです。
作品数もとても多いし、ジャンルも多岐に渡っています。
名作がざくざくあって感嘆、なんですが、実は
もっとも心が動いたのは、印象派の絵画でした。
印象派の部屋に入った途端、自分の中を
やっぱりこれが好きーーーーーっていう風が
ざーーーっと通過して、それに一気に染まってしまったというか。
・・・好きなのは自分ですから、”好き好き風”が向こうから
来るというのはヘンなんですけどね(笑)
印象派熱にとりつかれていた10代の頃以来、長らく
興味の中心は離れていましたが、またやられました!
ちいさな絵からいろいろな香りや音が聞こえてくるようで、
しばしぼーっとしてしまいました。

プロフィール

hiraifortepiano

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ